「PCのおすすめ教えて」が来るときに教えてほしいことなどを記事にした流れで、カメラ📷についてもよく聞かれるので書いておこうかと思います。
僕はPCもカメラもおススメを聞かれるのが大好きで、いろいろやりたいこととかを聞いて、要望に合うものを調べて、提案するのが何よりも楽しいです。自分は買わないんだけど、なんか物欲が満たされる気がするから笑
その時にする質問がバラバラだと聞いてくれた人に悪いので、質問をまとめようという記事です。
カメラはこんな感じかなぁ。
- 何を撮る予定?
- どこで使う予定?
- 予算はいくら?
- 今使ってるカメラのメーカー教えて?
解説編
例によって、読まなくていい部分です。この↑質問をまとめるときの僕の思考整理なので。
ただ僕が何を考えているかをできる限り言語化したので、読むともしかしたら自分で選べるようになるかもしれませんよ。
1.何を撮る予定?
何を撮りたいかによって必要な、こんな感じになってます
「旅行先での人物や食事、あと風景を撮りたい」のなら、スマホ・高級コンパクト・標準デジカメが候補になります。
「スポーツやバードウォッチングをしたい」なら、高倍率ズーム機を買ったほうがいいでしょう。
スポーツは200~300mm、動物はそれ以上必要だと思った方が良いです。
「何をするかは一つに絞れない」という場合には、ミラーレス一眼を買っておいて、レンズを用途に合わせて選びましょう。
デジタルカメラとスマホのカメラの一番の違いは、「光学ズームができるかどうか」です。 スマホの場合、光学ズームができる機種は非常に少ないので、基本デジタルズームのみです。
デジタルズームはつまり撮影した画像の引き延ばしなので、画像は荒くなってしまいます。
光学ズームはレンズの伸び縮みにより拡大したものを撮影できるので、画像が荒くならないものです。
例えば、iPhoneXSには2つレンズがついており、ワイド側は26mm、広角側は52mmなんだそうです。52mmって、人間の目の見え方と同じくらい。そこから先はデジタルズームです。 花火の写真を撮ろうとか、ちょっと遠くに有名人がいるからズームして取った時とか、画像が荒くなってしまいませんか?
それに対して標準デジカメはだいたい28mm~100mmぐらいまではどんなに安くてもカバーしています。近寄ることなく、画質を損なわないように場面を切り取るという性能が、スマホに対抗するバリューとなります。
標準デジカメと高級コンパクトの違いは、映像を処理するセンサーの性能と、カスタムボタンに機能を割り当てられるなどの使い込む人向けの違いです。
センサー性能は、
①センサーのサイズによって取り込める光の量が変わる
②解像度はそれをスキャンして、「このブロックはこの色」を決めるブロックの大きさ
という2点が違います。①についてはある程度の基準があり、
高級コンパクト…1型
標準デジカメ…1/2.3型
という規格を採用していることが多いです。
①のセンサーが大きいのと小さいのでは取り込める光の量が変わります。センサーが小さいと少ししか光を取り込めません。そうすると、センサーに対して直線的に入ってきた光を記録し、映像にすることになります。
しかしセンサーサイズが大きいとその分光を取り込める面積が広いので、少し違った角度からも光を記録できます。それが色再現の正確さや、暗い環境でも明るく撮影することができることに繋がります。
②はその取り込む光を「このブロックはこの色」と決めるときの、縦×横何分割しますか?という話。例えば2000万画素と言われたら、どんなサイズのセンサーであっても2000万個に分割します。
これがもし、大きいセンサーだったら、2000万分の1でも十分なエリアがありますので、たくさんの光情報から1画素の色を決めることができます。ただそれが小さいセンサーになると、少ない情報から色を再現することとなり、再現性が低下してしまいます。
画素数が多い=画質がいい、ではないのです。センサーが小さいのに画素数が多いと、むしろ画質が悪くなってしまうこともあります。
画素数が多い!というのを殊更にメーカーがアピールするから、なんとなくそこが大事な気がしていませんか?僕はそんな気がしています。
こんなことを言っては元も子もないのですが、本来2000万画素って印刷する場合A3サイズに相当します。A4は1260万画素です。悩んでるときは自分に問いかけてみましょう。そんなに大きく印刷します?そんなに画素数いりますか?
我が家では、年賀状の20分の1くらいのサイズでしか、印刷に使ったことはありません。
センサー性能は、価格に大きく影響を与えます。
※余談
ちなみにスマートフォンはセンサー自体は小さいことが多く、最新機種のiPhone XSでも1/3型くらいのようです。その代わりにセンサーを高性能なCPU・グラフィックチップで制御することによって、美しく見えるように調整されています。
2.どこで使う予定?
これは大した説明は不要です。
日本?海外?それだけわかれば勧めるべきカメラは決まります。
海外に持っていくならとにもかくにも安い奴にすべきです。スマホも本当は1万円以下のやっすいやつをもっていったほうがいい。
滅多に見られないものを撮れる旅行のためにいいカメラを新調したい気持ちはよくわかりますが、国内温泉地一泊二日旅行よりも高いカメラは買わない方がいいです。
旅行は期間中ずっと楽しい、何も失わないことが何よりも大事です。すごく貴重なものを写真におさめたとしても、カメラごと盗まれてしまうこともあります。良いカメラは盗む側も良いカメラだと知っています。こんなことなら国内の温泉に行けばよかった…そんな後悔したくないですよね。僕はこの方面の経験値はめちゃめちゃあります。もうこれ以上要らない。
あと、安いカメラを買うぞ~と思って市場を見れば、持ち歩きやすさと標準的な性能にステ振ったカメラが魅力的に見えてきます。かわいらしい形状だったり色のものが多いですよね。見た目にも楽しい標準デジカメが海外には向いていると思います。
一眼レフとか高級コンデジは性能高い分全体的にごつかったり重かったりして、実は移動中のQOLが下がったりします。
国内は?
買う人の基本の移動手段から考えて無理がなければ、特に提案に制限をしなくていいと思います。
3.予算はいくら?
ここまでで使い道とどこで使うかが決まってれば、だいたいそんなジャンルのカメラを買えばいいかイメージがついてきます。
そこで予算を聞いてしまえば、ほぼほぼ決定打になります。
標準デジカメは1万円の安さから5万円くらいまでのゾーン、高級コンパクトはだいたい8万~20万位のゾーンになります。
一眼レフとミラーレス一眼はだんだん極端に発展していて、ふらっと小旅行・散歩のお伴みたいな小さくて機能も絞った低価格モデルというのは少なくなっています。
ただ2019年時点でもまだ3万円台はあります。型落ちモデルが中心ですが、正直ただ旅行で使うよ~という僕くらいの使い方だと、最新モデルとの違いはほぼロマンでしかなかったりします。
僕がエストニアに行くときに買った(買ってんじゃん!)これは、現行の一つ前のモデルですが機能としては変わらず、かつ5万円以下だったので勇気を出しました。旅行中のQOLは爆上りでした。
4.今使ってるカメラのメーカー教えて?
この質問はおまけみたいなものです。使い込んでるうちに気にならなくなる「操作感」の問題。
僕はデジカメは中学くらいから今までずっとSONY、大学で買ったミラーレスもSONY、社会人になって買った型落ち一眼レフもSONYだったので、初めてPanasonicのミラーレスに浮気したとき、違和感が半端じゃなかったです。
SONYは設定カテゴリが横に並んでいて、Panasonicは縦に並んでるんですよね笑
もし「用途」「場所」「価格」で同じスペックの複数メーカーが候補に挙がった時は、今使ってるor今までに使ったメーカーと同じものにした方が、「使いづらいなぁ」と思うことが少ないんじゃないかと思います。
まとめ
カメラはパソコンと違って、「自分はこれのためにカメラが欲しい」が明確にあるもんです。カメラではYoutubeもWikipediaも見れない代わりに、自分の特別な瞬間を記録してくれるパートナーになります。趣味のダイビングに泳げない友人を連れて行くわけがないように、その人がカメラとどこに行きたいか、何を見たいか。そこを引き出すことからカメラ選びは始まります。
今年の春はどこへ行こうか?今年の夏はどこへ行こうか?
「新しいカメラほしいからオススメ教えて」って言うときになにを教えてほしいか、言われた僕が何を考えているかを解説します https://t.co/sghY7dtsKo
— 右ねじ (@Rightscrew) August 16, 2019
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