Dr.Mi-Ke ワンマンライブ 超ひるおぺ! の執刀を受けてきました。
完治しました。
以上です。
ってだけじゃ到底表現しきれないライブ?パフォーマンス?ドラマ?でした。
Dr.Mi-Keは「無免許音楽治療のヤブ医者」を名乗るツインボーカルのアーティストで、曲をお薬、ライブをオペと表現するという世界観です。
「Dr.Mi-Ke、執刀開始!」って言ってオペ(ライブ)が始まります。
冷静に考えると、オペで薬を投与って凄い話だ。外科手術で患部を切除するんじゃなくて薬入れるんだ…。内視鏡か?
りーぬ氏のツイートにYABOOの動画のリンクがあって聴いてみて、「いいね〜」的な会話から12/29の超ひるおぺ!に誘われてる時に見慣れぬ人からリプが来まして。
時間とお金の投資先としては
— かーきー先生 Dr.Mi-Ke (@cahky_takaaki) December 7, 2019
非常におススメですよ。
2時間ほどで元本回収、その後、利益が出続ける物件ですので是非。
ご本人から直々に勧められたら、無視するわけにもいかなくなるじゃないですか。
巻き込んでしまって申し訳ございません
— アクリルラヴィーン (@dajareider) December 7, 2019
検討させていただきます
↑テンパって仕事みたいになる図
正直予定は空いているけども、どうしよっかなぁ〜と悩みつつ、
Spotifyでミケハマル12mg錠を聴いたり、YouTubeで初期のニコ動みたいな歌詞動画をみたりしているうちに徐々にアリになり、
りーぬ氏にものを渡すときに指定されたのが原宿でストリートをしてるところで、ナマで聴いてみて落とされました。
だってこれ…音源とは情報量が全然違ったわ。もちろん良性な方のサプライズ。
ドクミケのストリート、こんなものが無料で観られていいのか!?と思うような、その先にライブでのパフォーマンスが透けて見えるような顔、身の振り、歌声、お薬で、この人のライブは間違いないなと確信できましたね。
あと、ソールドアウトしたら新曲のMV制作決定すると言われたし…。サビ部分だけの動画を見せられたから曲の全体はわからんしなんとも言えなかったけど、MVは無いよりは有ったほうが絶対に良いに決まってるからね。
12/29の舞台、渋谷UNDER DEER LOUNGEは旧渋谷区役所のあたりの、ライブハウス&パーティー会場って感じですかね。桜木町にあるclub675に似てた。地下に降りていく木製の階段を降りていき、入場してから階段が90度折り返して、フロア全体を一望してからイン、発端となったりーぬ氏とすぐに合流。
ドリンクを取りに行くと「レモンと白ワインをあわせたやつが美味しいよ」と教えてくれたが、肝心のメニュー名を教えてくれなかったので、僕だけ何故か名前からカクテルを当てるゲームがライブの前にありました。前座かな?
並ばれる恐怖と戦いながら見つけ出した「リモンチェッロ」というそれっぽいのを頼んだら、「何で割ります?ソーダとか、ジンジャエールとか…」と言われたので動揺した。白ワイン出てこんやんけ。結局ジンジャエールにしたけど、正解だったかどうかはわからない。正解何やったんや。
超ひるおぺ!下から見るか? 横から見るか?については、前日のFAUSTラストファンミーティングで「楽しんでる自分の姿を誰かに観られるの恥ずかしすぎる」と痛感したので、知り合いの誰よりも後ろから見ることにしました。
超ひるおぺ!@渋谷UNDER DEER LOUNGE
超すっごいストリートライブで観たやつの、数倍激しいオペがそこにはあった
Spotifyに上がってるテイク大人しすぎるよ、ライブと全然違うよ。
やっぱり生で人間が繰り出してくれる音楽には人間の感情が乗って聞こえるし、練り上げた感情を声に出すときの表情は舞台上にいるときしか観られないよね。
ライブ映像はなるべく観ないようにしてたのもあって、結構激しく踊る曲も有ったのに驚いたとともに、その分ギラついてたりエロ挑発したり悪童っぽかったりといったDLCスキンが見れてよかったです。
このライブに僕を誘ったあの人の見立ては正しくて、バンドと生歌と立体のあるDr.Mi-Keのライブはめっちゃくちゃ好きなやつでした。
- Spotifyで聴いてたやつとかを中心に、だいたい知ってる曲をやってくれた
- 身振り手振りをDr.Mi-Keが丁寧に細かくやってくれる
- そもそも音楽性が僕の好きなやつ
- かーきー先生の早口まくしたて節がかっこいい
- ふぃっく先生のご両親にグッドデザイン賞
- かーきー先生の生々荒々艶めかしいスキンがぐっとくる
くらいしか記憶にありませんが総合的に優良可で言えば優でした。
ひたすら楽しくて、初見なのに手持ち無沙汰になる瞬間が本当に全然なかった。基本指示してくれるし、指示が無い時も曲が良くって体が動くし。
僕が今日のライブで一番心に残ったのは「臨終(ゴール)テープ」でした。
Twitterで絡まれた時とストリート観たときに「かーきー先生は絶対、他の人を振り回しまくるけどその分人よりもクソデカ感情を抱えて病みやすそう」と思っていたのですが、途中のMC聴いた限り僕の眼に狂いはなかったみたいです。こういう人他にもう一人知ってる。産み出す人に共通の性質なんだろうか。
この人のクソデカ感情から生まれた臨終テープ、ライブで初めて聴きましたが、聴きながら色々考えてしまいましたね。自分に置き換えて考えてみると…自分は実家に帰りすぎかな…2月に1回はちょっとね…と思うやんか?でも何も考えずに帰ってたこれまでと、大事な人たちの今を知ろうと思って帰るこれからには違いが出てくるんですかね。一応帰るたびにばあちゃんの老人ホームは行ってるけど、逆に行きづらくなってしまう気もします。
結局この曲は一分一秒を後悔せずに、大事な人の変化を見逃さないようにというストーリーでしたが、僕はバックグラウンドで歌死オペ屋とも繋がってるんじゃないかなーと想いました。
どっちも歌詞を文字で読めたわけじゃないのですが、歌死オペ屋はそれはそれで、余命短い人に「出し切って後悔せずに死ぬにはどうしたらいい?」みたいな曲じゃないですか。
Twitterで見せられた動画にサビの歌詞がついていたので、そのときに「治療する側の医者がそれを患者に聞くのかい?」と思いました。医師が患者たちにそこまでの感情を持っていたら仕事に支障がでますよ。
なんとなくですが、
臨終テープで終わりというものを(未遂とはいえ)強烈に意識したことにより、病棟に戻って仕事してるときに、これまで考えないようにしていた「身近にいる終わりある者」へ過度に感情移入してしまう医師が生まれた、というタイムラインなんじゃないかな。いやこれは一見さんの直感なので本気に取らないで欲しいですが。
これがドラマであれば何かしらのエンディングが示されるだろうけど、Dr.Mi-Keの劇としてはその葛藤・問いのシーンで終わり、その問いへの答え探しの結果、聴いた側の中でこれというものを導き出されるのを待つんですね。姿勢としては仏教っぽい。
そして、僕は客として聴いたはずの曲の歌詞について考え始めてしまっていますよね。追い詰められ張り裂けそうな表情で叫んでいたドクミケはもう僕の中にいて、僕の思考としてこの文章を書かせてます。
もしこの2曲がお薬だとするのならば、この曲を聴いたことによって治療できるものは、「この曲に出会わなかった未来、後悔をしていたはずの自分」かもしれない、という気がしてきました。弥勒菩薩よりはだいぶ近い未来に救ってくれますね。それもこれも、この曲を「治療の一環」だという前提で考えなければ至らなかったであろうと思います。
楽しかった曲はもう全部と言いたいくらいですが、その中でも特に愛の点滴と、YUMMYとドーパミンカンファレンスははっちゃけて楽しめましたね。それこそドーパミン出てたと思います。
ドーパミンカンファレンスの楽しさ全部盛り感は凄いですね。ノリ方のバリエーションも、二人の声の使い方も。
楽しませようという仕掛けがたくさんありましたよね。
MCからフリースタイル的にでてきたクラムチャウダーと言うフレーズから、「ちょっとシュッて空気にして。今なんかドロっとしてるから」でひと笑い取って終わりかと思いきや、それがネコ踏んじゃったのイントロに繋がったところで「クラムチャウダーじゃなくてギターをチョウダイ」でさりげなく韻踏んでたのには、おぉっというちっさめの声が出ました。ブラジルの人聞こえますか?
曲以外のところで面白いなと思ったところも、いくつか書こう。
MCで、ライブの準備を頑張っていたのに怖いとか散々なこと言われたから舞台上で仕返しするんだと、かーきー先生がふぃっく先生にノリツッコミをさせるというくだりがあったのですが、そこで「かきえもんだよ」と言って始めていたのに、うらみ節が進むに連れてどちらかというと赤服の黄色い熊っぽくなっていって…ふくれっ面→ぷーってことなのかな?笑
あとアンコールでYABOOをやってくれたのですが、その最初がなぜか和太鼓による盆踊り風の煽りで本当になぜ。どーくみけ言いながらしていた手拍子も徐々に盆踊りのリズムになっていき、眼の前のお姉さんはもう手拍子をやめて新なんたら音頭を踊っていましたよ。
そのままお着替えなさったかーきー先生が和のリズムで歌いだし、あ〜和アレンジするとこうなるんだぁ〜とか言うてる間にお姉さんが群れとなって音頭でぐるぐる回りだし、なんのこっちゃわからないが面白い現場になってきたところで、ふぃっく先生が僕のわずか1m先に登場。そのすぐそこのバーカウンターに立ち上がって歌いだしたので、すらっとメッチャ長い脚を下からあおるように眺めてしまいましたすみません。その瞬間、羊の群れみたいになってる輪は気にならなくなりました。和のまま1番を歌いきるまで激近物件でした。よしここに病院を建てよう
そのあと普通に最初から歌ってくれたので単純に得でしかなかった。面白かったし。
最後の曲がマリミ?だったのですが二人がフロアに降りてきたな〜と思ったら真ん中らへんにいる女性のところで止まったので、一瞬フラッシュモブ的な何かかと思いました。そしたらそこから「輪になろう」と言い出して全員で肩を組んでめっちゃおおきな円陣を組むという「なんやこれw」が発生したと思ってたら、盆踊りお姉さんのあたりからラインダンスしてるのが見えて、きっとドクミケの想像すらも超えたものが今日はいくつか有ったんじゃないかなと、にへらにへら笑いながらちょっとしんみりそんなことを考えました。
僕最初に「ライブ?パフォーマンス?ドラマ?」と書いたのですが、それはこれは確かに音楽のライブなんだけど、MCでお笑いの要素が有ったり、ドクミケの二人はDr.Mi-Keという無免許音楽治療をする医者を演じているし、「音楽を通して治療をする医者と患者」という参加型の演劇にも見えて、どの言葉も少しはみ出してる空間だなと思ったからでした。凄いのは、「確かに音楽で調子が良くなることあるな」という気づきとか、役柄であるという事実のその上で、でも歌詞の中には二人の人間性がけっこうストレートに存在するリアリティでした。状況を理解しようと言うよりも信じようという気持ちになって、素直に治療してもらいました。
そんな良さと面白さと学びのあるライブ、ツインボーカル(ええ声)にギタードラムベースのバンド隊、さらにサックスとキーボードもつけて、おまけにゲストに庄田ナース(病みアガり好きだから聴けてよかった)、あと名前わからんけどピザ持ったドドリアさんも登場してなんと3,000円。きっと歳末セールだよね?これは得たものと払ったもののバランスが全然取れてない良コスパのライブでした。
急にまとめだしたのは、言葉にしたいことぶわぁ〜っと出し切ったのと、もうええかげん眠いからです。
あんまり寝不足だと、またお薬が必要になっちゃうので、この辺で失礼します。
おやすみ(4905字)
Dr.Mi-Ke 超ひるおぺ!@渋谷UNDER DEER LOUNGE https://t.co/tt24doEQVa
— 右ねじ (@dajareider) December 29, 2019
色々な方面の面白みがありすぎてカオスな現場だった
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