右ねじです。
エストニア旅行のタリン観光としては最終日になります。なので行きたいと思っていたお店には行ききって、気になったものは買いきって、食べたいものは食べきろうという日です。
まずはオーナーに教えてもらっていたショップから。まずは「Labora shop」
緻密なイラストのポストカードのお店です。僕のはこれ。
忘れそうになりますけど僕はスワローズファンです笑 そしてエストニアの国鳥もツバメ。
二重のヲタ活みたいになりました。
右のはSEED PAPERといって、植物の種が入っていて地面に植えると育てることができます。
お店には帯のついているものの中でSEED PAPERと書いてあるものが植えるとなにかになるもの、さらに帯が緑なのがハーブの種が入っているようです。
となりがカトリック教会なので?、聖書のピアスを売っていました笑
そして、リネンの有名店「ZIZI」
ここは本当に有名らしいですね。朝イチ、開店直後に行ったので僕らだけ。
当然ながらAttachementには無いサイズ、形のものがたくさんありました。
僕はZIZIの柄ありのランチョンマットをAttachementで買って持っていますが、正方形だったので長方形の無地のを買いました。
ちょっと移動の間にReval Cafeがあったので、アイスを買いました。€4。
McDonaldはあるけどスタバがないエストニアで、Reval Cafeはちょいちょい観ました。
タリンは一時期Revalと呼ばれていた時期があるので、地元のフランチャイズカフェなんでしょうね。
旧市街に2店と、Viru Keskus、Solarisあたりで観た気がします。
セーターの壁
城壁に面してずらぁ~っと手編みのニットの衣料品が並んでいます。
セーター、帽子、手袋など。
僕はまず夏には絶対に要らないものの、よりコスプレっぽく見えそうなセーターと帽子を買いました。
帽子はめちゃくちゃ長くて、頭にかぶった上で余った部分をマフラーとして使うみたいです。まあ€20だし、面白いし。
朝っぱらなので客はまだこれから。休憩中。
前の日の朝に予約しておいた、Sokos Hotel Viru、KGB博物館に行きました。
Sokos Hotel Viru(KGB博物館)
ホテルなんです。えっこの日だけそこに泊まるの?あーそれもいいですね。
ホテルの一部がKGB博物館になってるんです。
(泊まれるけど高い…)
冷戦時代のエストニアはソ連の、KGBのアンダー・コントロールでした。
タリンにあるホテルの中で外国人が宿泊できる唯一のホテルとして、1972年に建てられました。その建設を指示したのはソビエト政府。
タリンは昔からヨーロッパ中のバカンス先で、6月くらいから日光浴や海を楽しみに多くの人が来ます。そんな地で、外国人が宿泊できる唯一のホテルをソ連が作っている。
どういうことだかわかりますか?
外国人がホテルの部屋でくつろぐときの会話を、盗聴してるんですよ。
1972年から1991年までの19年間、このホテルはKGBのタリン本部であり、KGBラジオセンターでした。
Sokos Hotel Viruのエレベーターで22階に行き、廊下の秘密のドアを開けると…外からも存在がわからない23階が現れます。
ここに強力なラジオセンターと、支配人室があります。まったく、なんの支配をしてるのやら。
支配人室に繋がるドアは、開けると「There is nothing」とエストニア語で書かれたもう一枚のドアが出てきます。そんなわけないと誰だってわかります。これはKGBなりの警告だったのでしょう。
この説明ページでは24階となっているのは、日本以外ではG(グラウンド)、1F、2F…とカウントするため。英語版だと23thFloorになってます。
200の客室があるこのホテルは、最初からKGBが盗聴するために作られていて、「壁の半分はコンクリートだけど、もう半分は盗聴器でできている」と揶揄されていました。
壁以外にも調度品のソーサーに無線盗聴器が仕込まれていて(底が二重になっていた)、壁に飾られたバグパイプにアンテナが入っていて、それが無線受信機に向いていたそうです…
その他にも壁に盗聴器を仕掛けていたのが、設計図に残っていたりしました。
食器が盗聴器になっているということは、それをそのまま食洗器に入れたりしたら大変です。KGB職員の鼓膜がかわいそうなことになってしまうことでしょう。
またこの無線盗聴器にはソ連製の電池が使われていたため、1週間しか持たないそうで…毎週食器を入れ替えるのも大変そうですね。
でも、盗聴・監視のためには手間を厭わないというところが、とてもソビエト・KGBっぽくて好きなエピソードでした。
エストニア人男性のガイドさんは、他にもいろいろな話を教えてくれました。
外国人の会話を盗聴して、KGBにとって「面白い情報」を聞くことができた場合、当該人物はタリンにある監獄に入れられます。そして連絡が取れなくなった人についてこのホテルに問い合わせが来たときは、こう答えられるのです。「旅行中につき、お取次ぎすることはできません。」
またある時、ホテルの利用客がテーブルに見知らぬ財布が置かれてることに気づき、魔が差してそれを持ち帰ろうとしてしまったそうです。すると財布が爆発して、利用客は怪我を負います。
そこにスタッフがやってきて、「どうしたんですか?もしかして、財布を盗みませんでしたか?」と聞く。
財布は実は、盗みを働く人物をあぶりだすための罠だったのです。
だから皆さん、海外で見知らぬ財布を見つけたらスタッフに言いましょう、と笑っていました。
Fit、という意味のスタンプ
このラジオセンターに、支配人室に、KGBがいました。
支配人室には二つの電話があり、一つはダイヤルがついています。たしか客室にあるものと同じだと言ってた気がします…めちゃめちゃ重いのですが、それは、盗聴器が仕掛けてあるからです。
もう一つにはダイヤルがありません。必要ありません。
ただ一か所にだけ繋がれば良いからです。モスクワ、クレムリン(KGB指導部)です。
これがホットラインというやつなんですね。
エストニアがソ連から独立した1991年、KGBはソビエトを憎む民衆がここにも来ると思い、独立が成立する直前に誰にも気づかれないよう、一晩のうちに撤退したそうです。
急いで撤退したため、ラジオセンターはそのままにするしかありませんでした。
KGBの心配は杞憂に終わり、そのうえ1994年に民間業者がこのホテルを買い取るまで、この秘密の23階のことは知られることはなかったのです。
このホテルで働いていたエストニア人もいたはずですが、自国の未来のために構っていられなかったのか、それとも口にすることで反感を買うのを恐れたのか、どちらかはわかりません。
事実としてこの施設は存在し、時に人権を侵害していたというのが、今は明らかとなっています。
人類の敵は、ナチスドイツだけではなかったのです。
ウクライナ危機を契機として、バルト三国ではこれら歴史の負の遺産を積極的に公開する動きがあるようです。
Sokos Hotel Viruは、Viru Keskusというショッピングセンターに接続されています。タリン旧市街の入り口、ヴィル門にも近いです。
タリンでは3回くらい見た、Rahva Raamatという本屋。
プリクラかな!?と思ったら、Instagramの投稿を写真に印刷できる機械みたい。たぶん€3。
Viru Keskusのすぐ近くに、Solarisというスーパーのあるショッピングセンターがあるので向かいます。
職場用とかの大量に配る系のお土産を買うのは、スーパーがよいです。
なんだこの駐車場のバーは?と思ったら
コンサートホールみたいでした。
チキステとともに、Kalevのチョコレートを買い込み買い込み。
Kalevというのはエストニアの神話に出てくる巨人で、他国の神々と闘った王の名です。
200年以上の歴史を持つ老舗チョコレート会社!
バリューパック的なものでも十分美味しいのですが、最近はやっている凝ったパッケージの一枚板がおいしいです。以前オーナーがお土産で買ってきてくれました。
そしてそのKalevのルーツであり、現在もKalevが運営しているカフェが「Maiasmokk KOHVIK」です。
英語にするとMaiasmokk Cafe。
店外から見えるこの観覧車では、コーヒーカップがまわっていました。
このような絡繰を作ることができるくらいの、富をアピールしているのかな?
オーナーが「ここのチョコケーキは美味い!」と言っていたので、チョコレートケーキを。
エストニアの甘いリキュール、ヴァナタリン(Vanatallinn)を使っているらしいです。すごく濃密なチョコレートで、断面にスキマがほぼないくらい。
ヴァナタリン、ブランデーぽいのかな、すごく美味しいです。
天井も金ピカ。
Maiasmokkはマジパンの工房を併設していて、10人以上であればマジパンの色付け体験を申し込むことができます。そういえば食べなかったし買わなかったな…おいしいのだろうか。
この日がエストニア最後の夕食です。悔いのないように、二度目の北欧エストニア編でみて気になっていた「Ⅲ DRAAKON」も行こうということになりました。
ここは中世のパブを再現していて、店員もそういうロールプレイをしています。距離感が近いというか、人懐っこいというか。
僕は番組で見たヘラジカのスープだけ頼もうとしたら「それだけか?」と目を見開いて見つめられたので、、ビールも頼みました笑
チキステもスープを頼み、「他におすすめはありますか?」と聞いたところ「自分の胃に聞きなさいよ」と突っ込まれるなど、女主人のユーモアも含めてこのお店は来る価値があるなぁと思いました。
「LANDLADY IS ALWAYS RIGHT」
レンガの建物なので暗く、電気がないのでキャンドルが灯してあります。中世ではこうだったんでしょうね。でもこれで食事は十分できそうだなぁ
ヘラジカのスープ。百瀬朔くんが言ってたほど熱くなかった。オニオンスープで、最後にヘラジカのひき肉が現れる感じ。
ちょっとだけ店内を見たくて、スープ飲みたいだけだったので、本当の夕食を探しに歩きます。
お土産選びの殺し文句「Your Lady Would LOVE our SOAPS」
最後の夕食を探しにきたのはロッテルマン地区。
最初の夕食のSaku Gastroがある地域です。
倉庫跡地を改装している、イメージ的には赤レンガ倉庫街みたいな?
建物は古いけど、人はかなりいてにぎわってます。
ロッテルマン地区にはKalevのショップもあります。個人的には驚きだったのですが、スーパーで買うよりも安く売ってました。低下の半額までセールしてたりするので、Kalevをお土産に買おうと思っている人は、ロッテルマン地区の直営店に行ったほうが安いです。
創業者かな?
マジパンも売ってます。
で、結局僕らが選んだ夕食は…
徹頭徹尾Saku Gastroということになりました。
ここは絶対に間違いがないし、二人で5千円くらいだからちょうどいい…。
食事をしながら今回のエストニア旅行を振り返っていて、僕たちは思いました。
浮かれてるとマジでヤバいミスするから、本当に気を付けよう
時間が余っても良いから、早めに行動しよう
翌朝11:30タリン発の飛行機なので、遅くとも10時には空港に着いていたい所。
「いやもう9時には行こう」という気合の入りよう。
そして今日の僕らは油断はしません。ホテルから空港行きのトラムの乗り場、乗り方、時刻表をしっかり停留所まで歩いて足で確かめました。万全を期すぞ…
目覚ましも全ての電子端末で、6:30からセット。絶対に寝坊しないぞ…!
こうして、最終日の夜は旅の振り返りをした結果、緊張感をもって眠りにつきました。
おやすみエストニア、きみぜんぜん暗くならねぇな!
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