この2試合を振り返るのは、間に起きた出来事も含めて述べねばならないため、非常に複雑な気持ちになります。
私たちがここ何年か理想として掲げていたものの崩壊、
暫定指揮という立場で2度もチームを救ってくれた監督とのトライの失敗、もどかしさ、
そして下された決断に対する、言いようのない無常感。
スポーツチームの運営は、ビジネスとは違った観点の意思決定が求められるのだな。
という事を強く感じました。
第5節:ジュビロ磐田戦について
パス回しもマーキングも素早く、相手を圧倒できていました。
様々なトライの中でPKを獲得し、興梠のシーズン初ゴールを得られたことは、チームにとって大きな収穫です。
こういうのは1点目を取れれば余計な気負いも焦りも無くなるものです。
試合トータルでは、西川のセービングが非常に良いです。
ここ数年、期待して見られていなかったプレー。絶体絶命のピンチを、素晴らしい反応で防ぐ西川が帰ってきました。
今シーズンはピンチも多い分、西川にとっては勘を取り戻せているのかもしれません。
監督交代について
2011年、2017年と2度目のトップチーム監督となった堀孝史監督。
どちらも「強豪浦和のまさかの低迷」を救ってくれました。昨年ACLを獲得するために、どうしても守備の手堅さが必要だった。
その部分を着実に修正し、攻撃陣のタレントを活かしてトロフィーをもたらしてくれたあなたの手腕は、 私たちの記憶の中で、そしてエンブレムの上の星として、これからも輝き続けます。
結果論だし言っても仕方のないことですが、私たちが浦和レッズでなければ、 もう少し長い目で見て、チームの成熟を待てたかもしれない。
堀さんの描く浦和レッズが黄金時代を築く、その前夜だったかもしれない。
しかしACL出場権の奪還、そして国内タイトルを目指す浦和レッズにおいては、 これ以上の猶予は残っていなかった。
スポーツでありビジネスである以上結果が全てで、 「もしかしたら…」という可能性よりも、残り試合数から逆算した現実的なリミットで判断をした
株式会社浦和レッドダイヤモンズの経営陣・フロントを僕は評価したいと思います。
大槻ダイレクターが暫定監督として就任し、本人も「あくまで暫定監督」として 15連戦の中では無謀にも見える、大胆なスクラップ&ビルドを敢行してくれたことで
レギュラー・サブ関係なく選手がギラギラし出したことを大いに歓迎しますし、期待もしています。
ルヴァンカップについてはハイライトでしか視聴していないため、言えることは特にありません。
第6節:ベガルタ仙台戦について
ここ数年お得意様としているベガルタ仙台との対戦ですが、今年は3点も4点も期待しません。
勝ち点さえ取れれば…という気持ちで視聴しました。
僕がずっと希望していた、3バックがついに実現。しかも珍しく興梠武藤の2トップ。
これまで興梠1トップの柏木武藤シャドーなどで、バックラインと中盤が近づきすぎ、
「興梠が孤立している」とずっと言われてきましたが、
相性の良い3人の並びを変えるだけで、さっそくそこを修正してきていました。
試合内容は、ジュビロ戦と同様、前半は相当に飛ばしているなという印象を受けます。
ただ布陣を変えたことによって、選手間の距離が近づいて連携が改善されていました。
かつ基本の3バックが守備の時には阿部青木を含めた5バックとして機能しながら、
それが全て中央にコンパクトにまとまっている。
高さのある5バックが統一感を持って守備することにより、ハイボールに強い流動的な守備を構築できているところが、
2006年頃の浦和ディフェンスラインを彷彿とさせました。
今日もゴールゲッターは興梠。
前節と違うのは、夢にまで見た浦和の美しい流れの中での得点だということ。
「強いサッカー」と同時に、「美しいサッカー」で結果を残してくれたのが何より嬉しかった。
森脇が出場してすぐ怪我で退場してしまったのは惜しいですが、
選手が変わっても守備の統一感は失われなかった。
また今後の期待として、アンドリュー・ナバウトは得点こそまだありませんが
個で打開できる、今の浦和には数少ない選手であることが再確認できた。これも大きな収穫。
まずは今季初勝利を喜ぼう
チームが良くなった!次は複数得点だ、寿司だとはやる気持ちを抑えて、
まずは今季リーグ初勝利を喜びたい。私たちには、私たちの心を回復させる時間が必要です。
私たちにとっても選手・スタッフにとっても「この決断は間違いじゃない」んだと、
誇りを持ち、感謝をしたい。
長い闘いが続く中で、いちサポーターである僕から日本代表として期待される選手も含めて、
浦和レッズの一員であることを噛みしめながら、過ごす日々になると思います。
その序盤の1試合ではありますが、これだけ満たされた気持ちをもたらしてくれるものが、自分にはあるんですね。
改めて全員が家族なんだと、自分もそうなんだと感じました。
待っていたのは最高の週末でした。
次の試合まで、曜日なんか関係ない。いつまでも喜びましょう!
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